2012年08月

中医学でみる「目」

昨日は午後、眼科に行ってきましたeye 近視でコンタクトレンズを使っているので、3カ月ごとの定期検診ですclub

 

さて、6月22日付のブログで、目の機能は肝が主に関わっていると紹介しましたが、実際には五臓六腑の精気はみな目に上注(読んで字のごとく上方へ注ぐ意)していますので、目の異常や変化は肝だけでなく他臓腑の病変も反映します。五臓それぞれの反映される部位を以下に挙げます。

◎肝:黒睛(せい)=いわゆる「黒目」の部分。解剖学上の角膜部分を指します。

◎心:内外眥(し)=内眥・外眥を指し、目頭と目尻のことです。

◎脾:眼瞼(けん)=上下のまぶた。

◎肺:白睛=いわゆる「白目」の部分。解剖学上の眼球結膜と強膜を含みます。白睛と黒睛とは接しているので、その病変は互いに影響し合います。

◎腎:瞳孔=黒目の中心部分。光はここから眼球内に入ります。

【参考文献】

 神戸中医学研究会(編著):基礎中医学,燎原,1995

 高金亮(監修),劉桂平・孟静岩(主編):中医基本用語辞典,東洋学術出版社,2006

 

目の異常については、眼科を受診していただくのが基本ではありますが、この分類を踏まえれば、直接患部に触れなくても、対応した経絡や経穴(ツボ)を利用して鍼灸での治療もできますshine