2014年04月09日

はしか(麻疹)さらに増加

2月16日付ブログで、はしか(麻疹)の感染が拡大していることを取り上げましたが、あれから患者数がさらに増加しているようです。2月時点では昨年同時期の2倍程度だったのが、今では3倍以上になっています。

国立感染症研究所(NIID)によれば、今年の第1週~第13週(昨年12月30日~今年3月30日)の累積報告数(患者数)は231人で、昨年1年間の患者数232人とほぼ同数になりました。春先から初夏にかけてが流行期のため、今後さらに増加する恐れがあります。

都道府県別では東京都が41人で最多、次いで静岡県が27人、千葉県と京都府が22人と続きます。近畿では他に大阪府16人、兵庫県11人、和歌山県7人、滋賀県1人(奈良県は報告0)となっており、首都圏に次ぐ多さです。年齢群では大きな変化はなく、やはり乳幼児が中心となるものの、20代と30代も全体の4割を占め、見過ごせません。

一部2月のブログの繰り返しになりますが、はしかは感染力が強く(空気感染も接触感染もします)、感染した90%以上の人が発症します。症状は、38℃前後の発熱や上気道炎症状(咳、鼻水、くしゃみなど)と結膜炎症状(結膜充血、目やになど)、さらに発疹が現れます。かかってしまうと特別な治療法はなく、ワクチンによる予防が第一の対策です。

今年の患者231人中、ワクチンの接種歴がない人は過半数の122人、不明の人は59人となっており、拡大を食い止めるためには予防接種が欠かせないでしょう(マスクでは予防できません!)。ワクチンを1回接種している場合でも、十分な免疫がついていない可能性がありますので、現在は2回接種することとなっています。