お酒の効能

今年も残り半月、忘年会シーズンですねbeer 年が明ければ新年会もあり、お酒を飲む機会が増える時期ですupwardright 最近はノンアルコール飲料も種類が増え、飲まない人・飲めない人も宴席をより自然に楽しめるようになってきましたcherry

飲めない人が無理に飲まされたり、飲める人でも適量を超えたりということはもちろん良くありませんが、楽しく飲める範囲ならばお酒は「百薬の長」、心身の健康に役立つものですbottle

 

中医学の食養生では一般の性味を、温・熱性、甘・苦・辛味としており、その効能は散寒祛風(寒気を駆除し風邪〈ふうじゃ〉を消し去る)、温陽活血(体を温め血行を促す)、舒筋活絡(筋肉を緩め経絡を通じさせる)、利脈止痛(血流を良くして痛みを止める)などです。また体の緊張を解くことによって、精神的にもリラックスできます。

お酒の種類によっても、少しずつ性味や効能に違いがあります。以下に大まかな解説をしましょうdown

〔ビール〕 涼(平)性、苦・甘味。健胃消食(食欲を促し消化力を高める)、清熱解暑(体にこもった余分な熱を冷まし暑気当たりを解消する)、利湿(利尿作用)、強心(心臓の働きを強める)など。

〔日本清酒〕 温性、甘・苦・辛味。活血散瘀(血行を良くし滞りを解消する)、止渇除煩(のどの渇きを止めストレスを除く)など。

〔ワイン〕 熱性、甘・辛・渋味。暖腰腎(腎を暖め腰痛を収める)、駐顔(老化を防止する)、耐寒(寒さに耐える力をつける)など。近年、ポリフェノールで注目されていますね。

〔焼酎〕 温性、辛・甘味。調胃(冷えた胃の機能を回復する)、散寒、和血通経(血行を促し生理不順を解消)、舒筋活血など。

〔紹興酒(黄酒)〕 温・熱性、辛・苦・甘・酸味。温通気血(体を温めて気血を通じさせる)、健胃消食、舒筋活血、安神強心(精神を安定させ心臓の機能を強化する)、養血美顔(血液の生成を促進し顔色を良くする)など。

 【参考文献】

  梁晨千鶴(著):東方栄養新書,メディカルユーコン,2005

  夏翔・施杞(主編),丁鈺熊・銭永益・趙陽(副主編):中国食養大全,上海科学技術出版社,2006 

 

このように見ると、やはりビールは夏のもので、冬でも「とりあえずビール」というのは控えたほうがよさそうですねcoldsweats01 またこれらの効能は適量の場合であって、くれぐれも飲みすぎて健康を損なうことのないよう、上手に付き合いましょうwine