2012年09月

かわいい動物

今日は近所に新しくできたホームセンターがプレオープンしたので、さっそく昼休みに行ってみましたdash ペットコーナーもあり、子犬や子猫やハムスターやウサギや……もうメロメロですlovely(見るだけですがsweat02

ところで新聞やテレビで報道されていましたが、広島大の実験で、幼い犬猫の写真を見ると集中力が高まるという研究結果が出たそうです。成長した犬猫の写真では効果は小さく、また写真を見てかわいいと感じた人ほど効果が大きかったそうです。

これから施術前には、dogcatの写真を眺めることにしましょうかsign02

頭痛の分類(東洋医学編)

前回は現代医学からみた頭痛の分類をご紹介しましたので、今回は中医学的分類ですpaper

まず、頭痛に限らず「痛み」について、中医学では「不通則痛、通則不痛」という原則があります。書き下すと「通じざれば則ち痛み、通ずれば則ち痛まず」となりますが、これは経絡の気血の運行が障害されるとその部分に痛みが発生し、運行が回復すれば痛みはなくなるという意味です。そのため治療においては気血を順調に巡らせることを目標に、足りないもの(虚)は補い、過剰なもの(実)は取り去るように、手技を工夫し同時に生活指導もします。

頭痛の場合も、痛む部位や性状、増悪(症状がひどくなる)・寛解(症状が落ち着く)因子などから病型を判断し、治療方針を決めていきます。中医学での分類は何種類かありますが、病因別では①外感頭痛と②内傷頭痛とに分かれます。

外感頭痛‥‥‥外邪を感受して起こる頭痛。特徴的な症状は、頭痛が持続して止まない、発病は比較的急激であることです。主な外邪によるものを以下に挙げます。

 a.風寒頭痛‥‥‥風寒の邪気を感受して起こります。症状は、頭痛が項背(うなじから背中)にまで及ぶ、悪寒、悪風(風に当たるのを嫌がる)、関節の痛み、鼻閉(鼻づまり)、サラサラの鼻水が流れる、口の渇きはないなど。

 b.風熱頭痛‥‥‥風熱の邪気が人体を侵すことで起こります。症状は、頭が張って痛む、発熱、悪風、鼻閉、濁った濃い鼻水が流れる、顔面紅潮、目の充血、口が渇いて水を飲みたがる、便秘、尿が濃くなるなど。

 c.風湿頭痛‥‥‥風湿が人体を外襲(外から襲う)することや、風邪(ふうじゃ)が侵襲して湿濁(濁った水液)が身体の上部を覆って起こります。症状は、頭が重く沈むように痛む、頭を布で包んでいるような感覚がある、体が重だるい、胸苦しい、食欲不振、吐き気、排尿困難、下痢など。

内傷頭痛‥‥‥臓腑機能の失調や気血不足、痰湿瘀滞(濁った水液が停滞する)が原因となって起こる頭痛。特徴的な症状は、発病が緩慢で頭痛は起こったり消えたりし、臓腑機能の失調症状が伴います。主なものは以下のとおりです。 ずずとくちょう消えたりだいひょ

 a.肝陽頭痛‥‥‥肝陽(肝の陽気)が上亢(じょうこう=上りたかぶる)して起こります。症状は、めまいを伴う頭痛、頭痛の多くはこめかみや頭頂部に起こる、イライラして怒りっぽい、熟睡できない、顔面紅潮、口が苦い、脇腹が張って痛むなど。(※肝については6月22日付ブログ参照)

 b.腎虚頭痛‥‥‥腎が虚しているために髄海(脳)が不足して起こります。症状は、空虚感を伴う頭痛、めまいがしてクラクラする、耳鳴、腰や膝がだるく力が入らない、男子では遺精(性行為外で不随意に精液を漏らす)、女子では帯下(おりもの)など。(※腎については9月1日付ブログ参照)

 c.血虚頭痛‥‥‥血虚のために上部(頭部)に栄養を供給できなくなって起こります。症状は、頭痛が長く続いて絶えない、めまいがしてクラクラする、顔面が白くむくむ、だるさなど。

 d.痰濁頭痛‥‥‥痰濁(水液代謝障害によって形成される粘っこく濁った物質)が頭部を覆って起こります。症状は、頭痛に伴って頭がボーッとする、頭重感、胸苦しい、胃がもたれる、吐き気、痰を吐くなど。

 e.瘀血頭痛‥‥‥瘀血(おけつ)とは滞った血のことです。頭部の外傷や、長期にわたる頭痛によって、瘀血が停滞して起こります。症状は、頭痛が長期間治らない、刺すような痛み、痛む部位は固定して移動しない、顔面は黒ずんで暗いなど。

【参考文献】

 高金亮(監修),劉桂平・孟静岩(主編):中医基本用語辞典,東洋学術出版社,2006

 

細かい説明は省かせていただきましたが、実際にはこのほかに頭痛の起こる部位(前頭・側頭・後頭など)によっても区別し、治療方針を立てます。現代医学の場合と同様、人により複数の要因が絡み合っていることもありますので、発症から現在までの経緯をお聞きしながら優先順位を決め、少しでも早く患者さんの苦痛が楽になるよう施術に当たっていますdash

頭痛の分類(現代医学編)

今日は彼岸の中日、秋分の日でしたねmaple 近年はずっと9月23日でしたが、22日になるのは明治29年(1896年)以来116年ぶりだそうですeye

さて前回予告しました「頭痛」について、今回は現代医学での分類をご紹介いたします。頭痛には急性のもの(くも膜下出血や脳出血、髄膜炎など)と慢性のものとがありますが、ここでは鍼灸の臨床で主に見受けられる慢性頭痛を取り上げます。またその中でも、脳腫瘍や頭頸部の外傷・血管障害、感染症、目や鼻の障害等々、頭痛の原因となる疾患がない「一次性頭痛」について解説いたします。(ちなみに原因疾患があれば「二次性頭痛」といいます。)

国際頭痛学会(IHS)による国際頭痛分類第2版(ICHD-Ⅱ、2003年)では、一次性頭痛は①片頭痛、②緊張型頭痛、③群発頭痛およびその他の三叉神経・自律神経性頭痛、④その他の一次性頭痛に分けられています。代表的な①~③について見てみましょう。

片頭痛‥‥‥文字どおり頭の片側に起こる頭痛で、ズキンズキンとした拍動性(心臓の拍動・脈拍に伴って変化する)の、中等度~重度の強さの痛みが4~72時間持続します。日常的な動作や入浴によって痛みが増し、悪心(胸のむかつき)や嘔吐、光過敏・音過敏を伴います。片頭痛には大きく分けて「前兆のない片頭痛」と「前兆のある片頭痛」の2タイプがあります。この「前兆」とは、頭痛が始まる直前または同時期に起こるもので、視覚症状(「閃輝暗点」というキラキラ光るジグザグの点や線が見えたり、視界の一部が見えなくなったりする)、感覚症状(チクチク感や感覚が鈍くなる)、言語症状(失語性の言語障害)です。これらはいずれも一過性のもので、持続時間は5分以上60分以内とされています。

緊張型頭痛‥‥‥一次性頭痛の中で最も一般的なタイプの頭痛で、頭の両側に起こります。圧迫感または締め付け感(非拍動性)の、軽度~中等度の強さの痛みが数分~数日間持続します。日常的な動作によって悪化することはなく、入浴したりリラックスすると改善するのが片頭痛との違いです。悪心はありませんが、光過敏または音過敏を伴うことがあります。発作の起こる頻度により、「稀発反復性緊張型頭痛」(1ヵ月に1日未満〈年間12日未満〉の頻度で発現する頭痛が10回以上)、「頻発反復性緊張型頭痛」(3ヵ月以上にわたり、平均して1ヵ月に1日以上15日未満〈年間12日以上180日未満〉の頻度で発現する頭痛が10回以上)、「慢性緊張型頭痛」(3ヵ月以上にわたり、平均して1ヵ月に15日以上〈年間180日以上〉の頻度で発現する頭痛)の3タイプに分かれます。

群発頭痛‥‥‥発作が群発して起こる「群発期」と発作のない「寛解期」がある頭痛で、一側性の重度の頭痛発作が眼窩(頭蓋骨の眼球が入る部分のくぼみ)部、眼窩上部、側頭部のいずれか一つ以上の部位に現れ、15~180分間持続します。発作頻度は2日に1回~1日8回です。発作時には頭痛と同じ側に結膜充血や流涙、まぶたの腫れなどの目の症状、鼻水や鼻づまりなどの鼻の症状が一つ以上伴います。群発期は数週~数ヵ月間続き、寛解期は数ヵ月~数年間続きますが、患者の約10~15%は寛解がない慢性症状を呈します。(なお三叉神経・自律神経性頭痛については、やや専門的になりすぎますので割愛させていただきます。)

以上、それぞれに症状が少しずつ違い、適する薬も違ってきます。また複数の種類の頭痛が混在する場合もあります。ストレスや睡眠不足あるいは寝すぎ、アルコールなど原因となる物事をできるかぎり避け、薬を服用する場合も専門医の指導に従ってください。自己判断で漫然と頭痛薬を飲み続けると、「薬物乱用頭痛」を引き起こし、ますます治りにくくなってしまいます。もちろん鍼灸も、頭痛の緩和に役立ちますshine

暑さ寒さも……

……彼岸まで、というその彼岸の入りが明日ですsoon さすがに朝晩は風がひんやりして気持ちのいいこの頃ですが、日中の暑さ続きには辟易しますねwobbly 早く過ごしやすい気候になってほしいものですdiamond

さてここ1、2週、長引く暑さによるものか、頭痛を訴えられる方が立て続けに来院されました。そこで次回からは頭痛について、東西両医学の視点から見ていきたいと思います。ただいま準備中ですので、しばらくお待ちくださいませ。。。down

老人の日

きょう9月15日は「老人の日」だそうですmaple 恥ずかしながら全然知らなかったのですが、内閣府のHPによると、平成13年(2001年)の老人福祉法の改正により、9月15日が「老人の日」、同月21日までの1週間が「老人週間」と定められたとのことです。もともとこの15日は「敬老の日」でしたが、皆さんご存じのとおり、平成15年(2003年)からは9月の第3月曜日となりましたね。今年はあさって17日ですjapanesetea

さて、厚生労働省の14日の発表では、この「老人の日」に100歳以上になる高齢者が、今年は初めて5万人を超えるようですsign01 このうち87%は女性だとか。1963年から統計を取り始め、1998年に1万人を突破、2009年に4万人を超えたそうで、ここ10年余りで急速に増えているのですねup

私の母方の祖父と父方の祖母は亡くなっていますが、父方の祖父は95歳、母方の祖母は91歳で、それなりに健在ですhappy01sweat01 2人とも遠方(群馬県)に住んでいるのでなかなか会いに行けませんが、敬老の日には電話するつもりです♪telephone

節電期間終了

関西電力の節電期間は先週の7日で終了していますが、うちの地域の検針日は今月まだだったので、引き続き節電を続けていましたflair

先月の使用量は前年をわずかに上回ってしまったので、この1カ月はいっそう励んだ結果、-21.4%にsign01 7月からの3カ月トータルでは、-15%には達しなかったものの、一応の目安となる-10%は達成できましたgood

これからまた冬までは電力に余裕のある状況が続くでしょうが、漫然と電気の無駄遣いをしないよう、日頃から気をつけようと思いますrecycle

風疹 大流行中

6月4日付の本ブログでも書きましたが、流行中の風疹がますます猛威を振るっているようです。

国立感染症研究所によると、今年の患者の報告は8月下旬までで、すでに昨年1年間の4倍近くに上っているとのこと。地域別では東京が最多で、次いで大阪、兵庫と続いており、人口の密集した都市部で特に多くなっています。

風疹は根本的な治療法がなく、対症療法中心になります。飛沫により容易に感染するため、予防にはワクチン接種が欠かせません。とりわけ心配されるのは妊婦で、感染すると胎児に障害(先天性風疹症候群)が発生する恐れがありますので、妊娠を希望する女性やその家族も、免疫がついていなければ早めに接種する必要があります。弱毒生ワクチンのため妊娠中は接種できず、接種後2~3カ月は避妊しなければなりません。

20~40代の男性は予防接種率が低い(詳しくは6月ブログ参照)ため、特に要注意です。男性に限りませんが、赤い発疹や高熱、関節痛などの症状が出たら、ただのかぜと過信せず必ずマスクを着用し、病院を受診する際にも周囲にうつさないよう、十分に用心しましょう。

防災セット

このたび治療院に非常時用の「防災セット」を置きました。自宅には小さいものを用意してあるのですが、院内にはまだなかったのです。

考えてみれば、昨年の東日本大震災の時は診療時間中で、しかも患者さんが来られていました。その時は軽く揺れた程度で、これといった被害もありませんでしたが、もしもまた大きな地震でも来たら、自分だけでなく患者さんの安全も確保しなくてはなりません。

いざその状況になってみなければ分からないことも多いですが、とりあえず今できる備えが一つ増えて、少し心強いですup

彦八まつり

彦八まつり.JPG昨日は夕方から、生國魂神社の「彦八まつり」に行ってきましたnote

これは毎年9月の最初の土日に開かれている上方落語協会のイベントで、落語家さんたちが屋台を出し、特設ステージでは歌や踊り、コンテストなど楽しい企画が盛りだくさんの文化祭&ファン感謝デーですhappy01

私は去年初めて行き、今回2度目。今年も会場に着くなり雨に降られましたが、すぐ止んでくれてよかったですsprinkle

歩き回って飲み食いしたり、地車囃子を聴いたり、非日常体験で気散じしましたshine

腎について

9月のスタートもゲリラ豪雨+雷で、落ち着かない天気でしたrainthunder

前回の歯の話題から、今回は中医学におけるの生理機能について解説いたします。腎は五行の水に属し、膀胱と表裏関係にあります。

 

①精を蔵し、生殖・発育を主(つかさど)り、先天の本である‥‥‥「精を蔵す」とは腎の主要な機能で、この精は「腎精」と呼ばれます。腎精は「先天の精」と「後天の精」から構成されます。「先天の精」は、父母の腎精から受け継いで胚胎時に形成されるもので、先天的な体質の強弱を決定します。出生後は成長・発育・生殖の最も根本的な物質的基礎として、生命活動の動力源となります。「後天の精」は、五臓六腑により化生した水穀の精気(飲食物の栄養分)が生体の生理活動に供給された後、その余剰分が腎に貯蔵されたもので、人体の生命を維持し、各組織器官を滋養し、成長・発育を促す基本物質です。「先天の精」と「後天の精」は相互に補い合い、依存し合って、人体の成長・発育を促進し、生殖能力を形成するのです。腎精が不足すると、発育不良や虚弱体質、生殖機能の異常などが現れます。

②水を主る‥‥‥腎は水液代謝を調節する機能をもちます。水液の代謝と調節には、主に肺・脾・腎の三臓が関与しており、特に腎が中心的な役割を果たします。水液代謝には、水穀の精微から得られた津液を全身の各臓腑組織に運ぶことと、各臓腑組織が代謝し利用した後の廃液を体外に排出することが含まれ、この過程は腎の蒸騰気化(水分を蒸発させて気体にする)作用によって推進されています。体内の水液代謝の平衡を維持するために、腎は最も重要な地位を占めるのです。

③納気を主る‥‥‥腎が肺の吸入した清気(大気)を摂納(受け入れ納める)し、呼吸が浅くなるのを防ぐ機能をもつことを指しています。呼吸は肺が司りますが、吸入した気は腎まで下りてきてはじめて全身に役立ちます。腎の納気機能が減弱すると、呼気が多く吸気が少ない喘息の症状が起こり、臨床上これを「腎不納気」といいます。

④骨を主り、髄を生ず‥‥‥腎精は骨格の生長・発育を促進し、骨髄・脳髄を滋生(滋養し生み出す)します。腎は精を蔵し、精は髄(脊髄・骨髄)を生じ、上は脳に通じて脳を充養(充たし養う)し、四肢では骨格を滋生するので、骨と髄は腎精に依存しているのです。髄が頭に集まって脳になるため、「脳は髄海たり」ともいわれます。腎精が不足すると、骨がもろい・歯が動揺する・記憶力の減退・めまいなどの症状が現れます。

⑤耳に開竅(かいきょう)する‥‥‥‥聴覚は主に腎精の充養に依存していることを指します。耳は腎に属し、腎の精気が充足してはじめて聴覚は鋭敏になります。腎精が不足すると、耳鳴・聴力減退・甚だしければ難聴などを呈します。

⑥二陰を主り、開闔(かいこう)を司る‥‥‥「二陰」とは、前陰(尿道と外生殖器)と後陰(肛門)です。「開闔」の「開」は輸出と排出を、「闔」は関門を閉じ貯蔵することを意味します。前陰には排尿と生殖の機能があり、尿の排泄は腎の気化を受けて膀胱が推進しています。後陰では大便の排泄をしますが、これも腎の気化を受けて大腸が推進しています。腎の機能が失調することにより、大小便の排泄障害や生殖器系の機能異常が起こります。

⑦恐を主る‥‥‥腎は「恐」と強い関連性があります。「恐」は「驚」と似ていますが、「驚」は無自覚で突然に生じるのに対し、「恐」は自覚的であり俗に胆怯(たんきょう=臆病でびくびくする)といわれます。いずれも生理活動に悪い影響を与える精神刺激で、これにより腎の精気が傷つけられると大小便の失禁を来したり、心身不安を引き起こしたりします。

【参考文献】

 神戸中医学研究会(編著):基礎中医学,燎原,1995

 高金亮(監修),劉桂平・孟静岩(主編):中医基本用語辞典,東洋学術出版社,2006  

 

腎は五臓の中でも特に機能が多いので、省いて省いて記載してもややこしくなりましたsweat01 人体は複雑ですねぇ。。。