疲れ目

今日は暑かったですねsun 当院の患者さん用のスリッパも、この暑さを機に夏用のものに替えましたyacht

さて今日はパソコンの作業が多く、画面をじっと見続けていたら目がショボショボして、涙もうっすら滲んできましたweep

中医学では、このような症状は「」と関係します。昨年6月22日付ブログで解説したとおり、「肝は目に開竅(かいきょう)する」といい、五臓の中で目に最も深い関連を持つのが肝です。また「涙(るい)は肝液である」ともいい、肝が涙の分泌量を調整していると考えられます。

目の使いすぎにより肝血を損傷すると「肝労」という状態を惹き起こし、物がはっきり見えない、(肝経の通り道である)両胸脇部の鈍痛、筋肉が弛緩して力が入らないなど、目だけでなく全身に症状が現れます。

ほかにも「久視は血を傷(やぶ)る」という言葉があり、目を使いすぎると血を損傷します。いま挙げた肝血が主に影響を受けますが、心血が損なわれると、心神が不安定になり睡眠に支障をきたします。血は全身に栄養を与えていますので、血の不足が進むと四肢の動きも鈍くなってくるのです。

解決策としては、もちろん休養が一番なのは言うまでもありませんsleepy 鍼灸治療では、目の周囲と肝経を中心に施術しますeye さらに血を補充するためには、バランスのとれた食事も大切ですrestaurant 目にいいものといえばブルーベリーが有名ですが、薬膳ではクコの実が「養肝明目」の食材として多用されていますねshine

【参考文献】

 神戸中医学研究会(編著):基礎中医学,燎原,1995

 高金亮(監修),劉桂平・孟静岩(主編):中医基本用語辞典,東洋学術出版社,2006