2012年10月17日

RSウイルス

このところ「RSウイルス(respiratory syncytial virus)感染症」が流行しています。これは乳児がかかると肺炎や気管支炎など重症化しやすく、インフルエンザ並みに警戒を要する感染症です。今年は例年より早く流行が始まっており、今月7日までの1週間の患者数が、統計を取り始めた平成15年以降で最悪の多さで、去年の同時期の2.5倍にもなるそうです。

RSウイルス感染症の流行は例年12月ごろにピークとなるので、今後もさらに広がっていくと思われます。症状は発熱、鼻水、せきなど、かぜやインフルエンザとあまり変わりませんが、治療薬がなく対症療法が中心となるため、何より予防が肝心です。

RSウイルスは、2歳までにほぼすべての乳幼児が感染するありふれた呼吸器感染症です。成長すると軽い鼻かぜ程度で済みますが、0歳児や基礎疾患がある子供が感染すると重症化する恐れがあります。とくに初感染では、肺炎や脳炎を起こすこともあります。

家庭に乳幼児がいる人や、接する機会の多い人は、かぜの症状があれば手洗いを徹底し、マスクの着用も忘れずにしましょう。大阪府は現在、東京都、福岡県に続いて3番目に患者数が 多く、他人事と思わないことが大切です。

実は私自身も生後1ヵ月のころ(12月)、RSウイルスが原因と思しき肺炎を起こし、一時は命も危ぶまれたそうです。助かったことに感謝し、今後は自分が感染源にならないよう心しますhospital