杏花鍼灸院ブログ

暑さ寒さも……

……彼岸まで、というその彼岸の入りが明日ですsoon さすがに朝晩は風がひんやりして気持ちのいいこの頃ですが、日中の暑さ続きには辟易しますねwobbly 早く過ごしやすい気候になってほしいものですdiamond

さてここ1、2週、長引く暑さによるものか、頭痛を訴えられる方が立て続けに来院されました。そこで次回からは頭痛について、東西両医学の視点から見ていきたいと思います。ただいま準備中ですので、しばらくお待ちくださいませ。。。down

老人の日

きょう9月15日は「老人の日」だそうですmaple 恥ずかしながら全然知らなかったのですが、内閣府のHPによると、平成13年(2001年)の老人福祉法の改正により、9月15日が「老人の日」、同月21日までの1週間が「老人週間」と定められたとのことです。もともとこの15日は「敬老の日」でしたが、皆さんご存じのとおり、平成15年(2003年)からは9月の第3月曜日となりましたね。今年はあさって17日ですjapanesetea

さて、厚生労働省の14日の発表では、この「老人の日」に100歳以上になる高齢者が、今年は初めて5万人を超えるようですsign01 このうち87%は女性だとか。1963年から統計を取り始め、1998年に1万人を突破、2009年に4万人を超えたそうで、ここ10年余りで急速に増えているのですねup

私の母方の祖父と父方の祖母は亡くなっていますが、父方の祖父は95歳、母方の祖母は91歳で、それなりに健在ですhappy01sweat01 2人とも遠方(群馬県)に住んでいるのでなかなか会いに行けませんが、敬老の日には電話するつもりです♪telephone

節電期間終了

関西電力の節電期間は先週の7日で終了していますが、うちの地域の検針日は今月まだだったので、引き続き節電を続けていましたflair

先月の使用量は前年をわずかに上回ってしまったので、この1カ月はいっそう励んだ結果、-21.4%にsign01 7月からの3カ月トータルでは、-15%には達しなかったものの、一応の目安となる-10%は達成できましたgood

これからまた冬までは電力に余裕のある状況が続くでしょうが、漫然と電気の無駄遣いをしないよう、日頃から気をつけようと思いますrecycle

風疹 大流行中

6月4日付の本ブログでも書きましたが、流行中の風疹がますます猛威を振るっているようです。

国立感染症研究所によると、今年の患者の報告は8月下旬までで、すでに昨年1年間の4倍近くに上っているとのこと。地域別では東京が最多で、次いで大阪、兵庫と続いており、人口の密集した都市部で特に多くなっています。

風疹は根本的な治療法がなく、対症療法中心になります。飛沫により容易に感染するため、予防にはワクチン接種が欠かせません。とりわけ心配されるのは妊婦で、感染すると胎児に障害(先天性風疹症候群)が発生する恐れがありますので、妊娠を希望する女性やその家族も、免疫がついていなければ早めに接種する必要があります。弱毒生ワクチンのため妊娠中は接種できず、接種後2~3カ月は避妊しなければなりません。

20~40代の男性は予防接種率が低い(詳しくは6月ブログ参照)ため、特に要注意です。男性に限りませんが、赤い発疹や高熱、関節痛などの症状が出たら、ただのかぜと過信せず必ずマスクを着用し、病院を受診する際にも周囲にうつさないよう、十分に用心しましょう。

防災セット

このたび治療院に非常時用の「防災セット」を置きました。自宅には小さいものを用意してあるのですが、院内にはまだなかったのです。

考えてみれば、昨年の東日本大震災の時は診療時間中で、しかも患者さんが来られていました。その時は軽く揺れた程度で、これといった被害もありませんでしたが、もしもまた大きな地震でも来たら、自分だけでなく患者さんの安全も確保しなくてはなりません。

いざその状況になってみなければ分からないことも多いですが、とりあえず今できる備えが一つ増えて、少し心強いですup

彦八まつり

彦八まつり.JPG昨日は夕方から、生國魂神社の「彦八まつり」に行ってきましたnote

これは毎年9月の最初の土日に開かれている上方落語協会のイベントで、落語家さんたちが屋台を出し、特設ステージでは歌や踊り、コンテストなど楽しい企画が盛りだくさんの文化祭&ファン感謝デーですhappy01

私は去年初めて行き、今回2度目。今年も会場に着くなり雨に降られましたが、すぐ止んでくれてよかったですsprinkle

歩き回って飲み食いしたり、地車囃子を聴いたり、非日常体験で気散じしましたshine

腎について

9月のスタートもゲリラ豪雨+雷で、落ち着かない天気でしたrainthunder

前回の歯の話題から、今回は中医学におけるの生理機能について解説いたします。腎は五行の水に属し、膀胱と表裏関係にあります。

 

①精を蔵し、生殖・発育を主(つかさど)り、先天の本である‥‥‥「精を蔵す」とは腎の主要な機能で、この精は「腎精」と呼ばれます。腎精は「先天の精」と「後天の精」から構成されます。「先天の精」は、父母の腎精から受け継いで胚胎時に形成されるもので、先天的な体質の強弱を決定します。出生後は成長・発育・生殖の最も根本的な物質的基礎として、生命活動の動力源となります。「後天の精」は、五臓六腑により化生した水穀の精気(飲食物の栄養分)が生体の生理活動に供給された後、その余剰分が腎に貯蔵されたもので、人体の生命を維持し、各組織器官を滋養し、成長・発育を促す基本物質です。「先天の精」と「後天の精」は相互に補い合い、依存し合って、人体の成長・発育を促進し、生殖能力を形成するのです。腎精が不足すると、発育不良や虚弱体質、生殖機能の異常などが現れます。

②水を主る‥‥‥腎は水液代謝を調節する機能をもちます。水液の代謝と調節には、主に肺・脾・腎の三臓が関与しており、特に腎が中心的な役割を果たします。水液代謝には、水穀の精微から得られた津液を全身の各臓腑組織に運ぶことと、各臓腑組織が代謝し利用した後の廃液を体外に排出することが含まれ、この過程は腎の蒸騰気化(水分を蒸発させて気体にする)作用によって推進されています。体内の水液代謝の平衡を維持するために、腎は最も重要な地位を占めるのです。

③納気を主る‥‥‥腎が肺の吸入した清気(大気)を摂納(受け入れ納める)し、呼吸が浅くなるのを防ぐ機能をもつことを指しています。呼吸は肺が司りますが、吸入した気は腎まで下りてきてはじめて全身に役立ちます。腎の納気機能が減弱すると、呼気が多く吸気が少ない喘息の症状が起こり、臨床上これを「腎不納気」といいます。

④骨を主り、髄を生ず‥‥‥腎精は骨格の生長・発育を促進し、骨髄・脳髄を滋生(滋養し生み出す)します。腎は精を蔵し、精は髄(脊髄・骨髄)を生じ、上は脳に通じて脳を充養(充たし養う)し、四肢では骨格を滋生するので、骨と髄は腎精に依存しているのです。髄が頭に集まって脳になるため、「脳は髄海たり」ともいわれます。腎精が不足すると、骨がもろい・歯が動揺する・記憶力の減退・めまいなどの症状が現れます。

⑤耳に開竅(かいきょう)する‥‥‥‥聴覚は主に腎精の充養に依存していることを指します。耳は腎に属し、腎の精気が充足してはじめて聴覚は鋭敏になります。腎精が不足すると、耳鳴・聴力減退・甚だしければ難聴などを呈します。

⑥二陰を主り、開闔(かいこう)を司る‥‥‥「二陰」とは、前陰(尿道と外生殖器)と後陰(肛門)です。「開闔」の「開」は輸出と排出を、「闔」は関門を閉じ貯蔵することを意味します。前陰には排尿と生殖の機能があり、尿の排泄は腎の気化を受けて膀胱が推進しています。後陰では大便の排泄をしますが、これも腎の気化を受けて大腸が推進しています。腎の機能が失調することにより、大小便の排泄障害や生殖器系の機能異常が起こります。

⑦恐を主る‥‥‥腎は「恐」と強い関連性があります。「恐」は「驚」と似ていますが、「驚」は無自覚で突然に生じるのに対し、「恐」は自覚的であり俗に胆怯(たんきょう=臆病でびくびくする)といわれます。いずれも生理活動に悪い影響を与える精神刺激で、これにより腎の精気が傷つけられると大小便の失禁を来したり、心身不安を引き起こしたりします。

【参考文献】

 神戸中医学研究会(編著):基礎中医学,燎原,1995

 高金亮(監修),劉桂平・孟静岩(主編):中医基本用語辞典,東洋学術出版社,2006  

 

腎は五臓の中でも特に機能が多いので、省いて省いて記載してもややこしくなりましたsweat01 人体は複雑ですねぇ。。。

中医学でみる「歯」

昨日は歯医者さんへ、半年に一度の検診に行きましたsmile 小さな虫歯はあるのですが、前回からとくに進んでいないので、また次回まで様子見となりましたdash 自分ではよく磨いているつもりでも、意外に歯ブラシの届いていない部分がけっこうありますねsearch

 

歯は中医学では「骨余」、骨の余りと考えられています。五臓では腎が関わります(腎は骨を主る)。

また上の歯茎には胃の経絡、下の歯茎には大腸の経絡が通じているので、歯と歯茎の状態から腎と胃腸の病変を推測することができます。

腎は前回取り上げた月経にも関わっていましたが、女性だけでなく男性でも同様に、大切な生理機能を担っています。次回、この腎について解説いたしましょうtoilet

中医学でみる「月経」

今回は、女性には避けて通れないもの、「月経」の話題ですmoon3

前回同様、私事で恐縮ですが、今月は珍しく生理周期が乱れて平常より10日近く遅れました。長引く猛暑で体力が低下したためと思われますが、中医学では月経の不調をどのように捉えているのでしょうか?

 

月経は、中医学用語でも「月経」です。周期のほか、経血の色や量、質(サラサラであるか粘り気があるか)も重視します。正常な色は鮮紅色~暗紅色で、終始薄い色の出血しかない場合は血虚(貧血)が考えられます。量は基準が難しいですが、平均的には3~5日間持続し、初めと終わりが少なく中間の日が多くなります。質は薄い(ポタポタ、タラタラという感じ)のが正常で、血塊(ドロッとした塊)が出るのは血瘀によるものです。

周期は28日前後が正常ですが、これより7日以上短いのが「月経先期」で、血熱あるいは気虚により出血の制御ができなくなったものです。また7日以上長いのが「月経後期」で、血虚や寒邪により血が滞るために起こります。さらに周期が不規則になるのは「月経先後不定期(無定期とも)」といい、気血不調和と脾・腎の虚弱によるものが多いです。

一方、周期が正常でも経血量が通常より多いものを「月経過多」、少ないか期間が短いものを「月経過少」といいます。前者は「月経先期」と同じく血熱や気虚により、後者は血虚、血瘀、腎虚により起こります。

【参考文献】

 神戸中医学研究会(編著):基礎中医学,燎原,1995

 高金亮(監修),劉桂平・孟静岩(主編):中医基本用語辞典,東洋学術出版社,2006  

 

いつもながら専門用語が多くて分かりづらいことと思いますが、このように分類することによって、お一人お一人の原因に合わせた治療が可能になるのですwink

マグネシウム

昨日は二十四節気の処暑でした。朝晩は風がいくらか涼しくなり、一昨日の夜には虫の音が聞こえましたear……が、日中の猛暑はなかなか治まりませんねsweat01 ゲリラ豪雨も頻繁で、今日も昼過ぎに突然の大雨と雷thunder 1時間足らずでやんだものの、今度は日が出て蒸し暑さが増しましたup

まだまだ熱中症に対する注意も必要です。私は今夏、スポーツドリンクの類をよく飲むようになりましたが、熱中症予防のほかに思わぬ効果がありました。

それは、「お通じが良くなった」ことです。もともと頑固な便秘ではないのですが、ときどき出にくくなることがありました。それがこの夏はわりと「快腸」なのですgood

おそらく飲料に含まれるミネラル、とくにマグネシウムが効いているのではないかと思います。5月26日付のブログでも少し触れた「塩類下剤」の主成分がマグネシウムです。浸透圧を利用して、腸管内に水分を引き込み、便を軟らかくして出しやすくする作用があります。

便秘にお悩みの方は、一度試してみてはいかがでしょう?(ただし冷蔵庫から出してすぐ飲むと冷たすぎるので、私は甘みの緩和も兼ねて湯冷ましを少々足しますspa