杏花鍼灸院ブログ

新患さん

昨日は終日の雨にもかかわらず次々と患者さんが来てくださり、うっかりブログの更新を忘れておりましたdown

そのうちお2人は新規の患者さんで、お足下の悪いなか初めての場所に来ていただくのは、本当にかたじけない気持ちになりますsweat01

もちろん、普段から通院いただいている方にも大・大感謝ですsign01 たくさんの患者さんたちに育てられ、支えられている杏花鍼灸院ですchick

「お客様の声」更新

昨日「お客様の声」にまた1件追加いたしましたnew 一昨年まで勤めていたクリニックで治療させていただいた方で、開業当初から通院してくださっています。

95歳というご高齢にもかかわらず、とてもお元気で、今も電車を乗り継いでお一人で来院されますsign01 そのお姿に、私のような若輩者が小さなことで落ち込んでいる場合ではないな、などと内心励まされることがしばしばです。

人生の大先輩、これからも少しでもお役にたてるよう誠心誠意、治療に当たらせていただきますup

祇園でうなぎ料理

祇園.JPG昨夜は京都・祇園で、十数年来ひいきにしている歌舞伎役者さんのお食事会へ行ってきましたshine 朝からあいにくの雨でしたが、京都に着いたころには幸いほぼ止んでいましたsprinkle      〔写真は花見小路の入口→〕

会場は「江戸前うなぎと京おばん菜割烹」のお店で、久々に贅沢をいたしましたcoldsweats01 秋の土用(立冬の前の18日間)も過ぎ、丑の日でもありませんが、うなぎは精がつくので、かぜの治りかけには持って来いかもしれません。ここで、うなぎの食養的知識を。

 

〔鰻〕

性味は平(微寒)性、甘味。

効能は、補虚益血(気血を滋養する)、祛風湿(足腰の重い痛み・しびれに効く)。

主な適応症は、羸痩(るいそう=疲れてやせること)、肺炎や肺結核による空咳、煩躁(はんそう=情緒不安定でイライラすること)、食欲不振、神経衰弱など。

栄養学的にはタンパク質、脂肪、カルシウム、ビタミンA・D、DHA、EPAなどが豊富です。カルシウムとビタミンDは骨粗鬆症の予防に、ビタミンAは視力の改善やかぜ予防に、DHAとEPAは動脈硬化の予防にそれぞれ役立ちます。

栄養は豊富ですが消化しにくいため、胃腸が弱い人や消化不良を起こしている時は控えめにしましょう。タンパク質が多いので、腎臓の働きが低下している人も控えたほうがよいです。また胎児の障害を引き起こす恐れがあるため、妊婦の人は食べないようにしてください。

【参考文献】

 梁晨千鶴(著):東方栄養新書,メディカルユーコン,2005

 夏翔・施杞(主編),丁鈺熊・銭永益・趙陽(副主編):中国食養大全,上海科学技術出版社,2006

 

やはりたまにしか食べないようなものは、ほどほどが良いようですね。今日からまた普段どおりの粗食に戻りますriceball

のど痛

昨日から軽い咽頭痛、いわゆる「のどかぜ」になってしまいましたdownwardright 朝晩冷えたり、雑事を詰め込みすぎて疲れが出たようです。

自分でお灸をして、今夜は体が温まる物を食べて早めに寝るとしましょう(一応そのつもり…)night かぜの時は睡眠が一番の薬ですsleepy

皆さまもどうぞご自愛くださいませjapanesetea

心について

さて、五臓の解説で最後の一つとなりました(しん)について、その主な生理機能をご紹介しますheart02

五行では火に属し、現代医学でいう心臓と重なる部分もありますが、また中医学特有の考え方も含まれます。心は人体の生命活動の一切を統帥し主宰することから、一国の君主になぞらえ「君主の官」と呼ばれますcrown

 

①血脈を主(つかさど)る‥‥‥心が脈管内で血液の運行を推し進める機能を示します。「血脈を主る」とは「血」と「脈」の両面が含まれています。「血を主る」には二つの意味があり、一つは血の生成で、脾胃が運化した(運び作った)水穀の精微(栄養物質)を心の温める作用によって血に作り変えることであり、もう一つは血の運行で、心気の推し進める作用によって全身を絶え間なく循環させることです。「脈を主る」にも二つの意味があり、一つは心の拍動によって脈管内で血が運行すると同時に心と経脈が連結していることを指し、もう一つは心気が暢達して(のびのびして)はじめて脈動が通じることです。つまり、心が全身の脈管内の血液運行をコントロールしているのです。 

②神明(しんめい)を主る‥‥‥「神明」は精神・意識・思惟などを指し、心が精神思惟活動を主宰していることを示します。「心は神を蔵す」ともいわれます。心の機能が正常で気血が充実していれば、意識は明瞭で思考も鋭敏です。心の病変では精神・意識・思惟活動が異常になり、焦燥感・驚きやすく動悸がする・睡眠が浅く夢が多いなどの症候が現れ、重篤になると昏睡・昏迷などの意識障害や認知障害・幻覚・精神異常などが起こります。

③舌に開竅(かいきょう)する‥‥‥「舌は心の苗たり」ともいわれます。舌は五臓のいずれとも関連がありますが、心との関係が特に密接です。それは心経の脈絡が上行して舌に連なるからであり、心の気血が舌体の色沢と形態を保持するとともに生理機能を発現させるので、舌を観察することにより心の状態を知ることができます。心の機能が正常であれば、舌質(舌の色や形態)は紅く潤いがあり、柔軟でよく動き、味覚も敏感で、言葉が滑らかです。心の失調があると舌の色調が変化したり、動きや味覚に異常をきたします。

④喜を主る‥‥‥心の生理機能は五志(怒・喜・思・憂・恐)のうちの「喜」と深い関連があります。喜は一般的にいえば血脈を主るという心の生理機能にとって有益ですが、喜楽が過度になると心神を損傷することになります。心気の異常が甚だしいと喜笑が止まなくなり、逆に心気が不足すると悲傷しやすくなります。ただし、心は「神明を主る」ので、五志のいずれが過度になってもすべて心神を損傷します。

不眠(失眠)について‥‥‥中医学では不眠の原因を心身疲労やストレス、飲食の不摂生などいくつかの原因に分類していますが、それらによって心が養われなくなることにより睡眠障害が起こると考えています。

【参考文献】

 神戸中医学研究会(編著):基礎中医学,燎原,1995

 高金亮(監修),劉桂平・孟静岩(主編):中医基本用語辞典,東洋学術出版社,2006  

 

今回で一応、五臓すべての解説をさせていただきました。実際の臨床では、それぞれの臓腑が単独で病を発生させることは少なく、ほとんどは複数の臓腑が関連しあって様々な症状を引き起こします。一つ一つの症候をよく観察・問診して、原因がどこにあるのか、おおもとは何なのかを考察しながら治療を進めるわけで、一生勉強が必要な学問であることを痛感しますcoldsweats01

仮眠・睡眠

このところ用事が立て込んで寝不足気味だったせいか、今日は昼下がりに居眠りをしてしまいましたgawk 近年の研究で、15~20分程度の昼の仮眠は午後の作業効率を高め、健康にも良いといわれていますが、私は30分以上うとうと。。。でもスッキリしましたup

中医学では、睡眠にもっとも重要な役割を果たす臓腑はですheart01 ほかにも肝や脾、腎などもかかわってきますが、最終的には心の状態が睡眠の質の良しあしを決定します。これまで肝・脾(・胃)・腎・肺と解説してきましたが、五臓のうち残る一つ「心」について、次回ご紹介いたしますsoon

マイコプラズマ肺炎

11月に入った途端、冬のような寒さですねbearing 寒くなるとかぜ引きの人が増え、普通のかぜと間違えやすい感染症も流行します。

先月はRSウイルスについて書きました(10月17日付)が、今年はマイコプラズマ肺炎も大流行しているようです。昨年の11月には、天皇陛下もこの細菌による気管支炎で入院されました。その大流行だった昨年1年間の患者数を、今年はすでに超えており、過去最高とのことです。例年は12月から1月ごろがピークで、RSウイルスと同じく今年は早くから流行しており、今後ますます注意が必要です。

主な症状は発熱や頭痛、乾いた咳(痰はほとんど出ない)で、特に咳は激しく、夜眠れないほどひどくなることも。この咳は熱が下がった後も3~4週間続きます。予防薬はなく、治療には抗菌薬を使いますが、従来の薬が効かない耐性菌が増えており、このことが大流行の一因とも考えられています。

マイコプラズマ肺炎は子どもがかかることが多いですが、大人も感染することがあり、多くの場合は一般的な肺炎に比べ全身状態が悪くないため、咳やくしゃみで知らず知らず広げてしまう恐れがあります。マイコプラズマはせっけんや加熱に弱いので、他の感染症と同様に手洗いやうがい、食材の加熱などの対策が有効です。また外出時には咳エチケットを心がけましょうpaper

柿の効能

今日は近畿地方に「木枯らし1号」が吹いたそうですmaple これから冬型の気圧配置の影響で、しばらく平年より寒い日が続きそうですので、皆様かぜにご注意をdanger

さて昨日は、今年初めて柿を頂きましたnote よく熟して外側が一部ジャムのように軟らかくなっていて、あっという間に1個ペロリと食べてしまいましたdelicious

今月20日付のブログで秋に食べるとよい物をご紹介しましたが、この中に柿も入っています。中医学的にどんな効能があるのか調べてみましたbook

 

〔柿〕

性味は寒性、甘味・渋味。渋味は収斂(しゅうれん)の働きがあり「固める」作用があるため、便秘や血行不良の人には不向きです。

効能は、潤肺生津(肺を潤し津液を生じさせる=咳止め)、清熱止血(熱を冷まし出血を止める)、渋腸健脾(腸を渋らせ脾を健やかにする=下痢止め)、解酒毒(アルコールの分解を促し二日酔いを防止する、ただし樹上で熟した物のみ)。

主な適応症は、肺熱による咳嗽、脾虚による下痢、喀血(肺や気管支・気管よりの出血)、血便・血尿、高血圧、痔疾など。

栄養学的には糖質(滋養作用)、ビタミンC(抗酸化・抗老化・降圧作用や抵抗力を高める作用)、タンニン(渋味成分、抗酸化・抗老化・降圧作用)、ヨウ素(甲状腺機能低下症に適応)などが豊富です。

なお寒性であるため、冷え症の人やかぜで寒気がする時、寒冷による下痢の時は控えましょう。またタンニンは酸・鉄・カルシウムと結合して沈殿しやすいので、胃酸の多い空腹時は避け、鉄分・カルシウムの多い食材と同時に食べてはいけません。サツマイモなどのイモ類も胃酸を生じやすいので、一緒に食べることは避けてください。ヨウ素を多く含むので、甲状腺機能亢進症の人も禁忌です。

ちなみに干し柿にすると寒性が和らぎ、涼性~平性になります。

 

【参考文献】

 梁晨千鶴(著):東方栄養新書,メディカルユーコン,2005

 夏翔・施杞(主編),丁鈺熊・銭永益・趙陽(副主編):中国食療大全,上海科学技術出版社,2006  

血液検査

先日、2年半ぶりに血液検査を受けましたhospital クリニックに勤めていたころは定期的に健診を受けられたのですが、開業してからは自主的に病院へ行かないといけないので、しばらく間が空いてしまいました。

結果は、アレルギーに関係するIgE(RIST)が少し高かった程度で、他の一般的な検査項目はすべて基準値内でしたgood

何もないだろうとは思いつつ、自覚症状がはっきり出ない病気もありますので(検査数値に出ないものもありますが…)、こうして調べてもらうと一安心ですjapanesetea

節電トライアル賞品到着

今日は二十四節気の霜降。日中は汗ばむほどの陽気だったここ数日と打って変わり、昼過ぎまで冷たい雨となりましたねrain 今晩から明日の朝にかけて、ぐっと冷えるそうなので、皆さま暖かくしてお休みくださいnight

さて昨日、夏の間に申し込んでいた関西電力の「節電トライアル」の賞品(QUOカード)が届きました♪

コンビニでの買い物に使えて便利、暑さに耐えた甲斐がありましたmoneybag